ガラスの種類と特徴
① フロートガラス(普通の透明ガラス)
最も一般的なガラスです。
昔から住宅や店舗で広く使われています。
特徴
- 透明で景色がよく見える
- 値段が安い
- 加工しやすい
デメリット
- 割れると大きな破片になる
- 断熱性能が低い
- 夏は暑く、冬は寒い
- 防犯性能はほぼない
主な用途
- 古い住宅
- 店舗
- 室内建具
② 型板ガラス(くもりガラス)
5
表面に模様が付いていて、人影は見えるけれど顔までは見えません。
特徴
- 外から見えにくい
- 光は通す
- カーテン不要な場所に最適
主な用途
- 浴室
- トイレ
- 洗面所
- 勝手口
③ 網入りガラス
5
ガラスの中に金網が入っています。
よく「防犯ガラス」と勘違いされますが、
実は違います。
本当の目的
火災時にガラスが飛び散るのを防ぐためです。
つまり防火用ガラスです。
メリット
- 防火性能
- 割れても飛散しにくい
デメリット
- 防犯性能は高くない
- サビが発生することもある
冬場などは温度差による熱割れが発生する可能性が一番高い
④ 強化ガラス
5
普通のガラスより約3〜5倍程度強度が高いガラスです。
特徴
- 衝撃に強い
- 割れると粒状になるのでケガをしにくい
よく使われる場所
- テーブルトップ
- ガラスドア
- シャワーブース
- 店舗
注意
角に衝撃を受けると一瞬で粉々になります。
⑤ 合わせガラス(防犯ガラス)
6
ガラスとガラスの間に特殊な樹脂フィルムを挟んでいます。
これが現在もっとも人気です。
特徴
- 割れても貫通しにくい
- 空き巣対策
- 台風対策
- ケガ防止
防犯性能
かなり高いです。
ハンマーで叩いても簡単には穴が開きません。
デメリット
価格は高めです。
⑥ ペアガラス(複層ガラス)
5
2枚のガラスの間に空気層があります。
最近の住宅では標準になりつつあります。
メリット
- 夏涼しい
- 冬暖かい
- 結露しにくい
- 光熱費削減
デメリット
ガラス内部が曇ると交換になります。
⑦ Low-E複層ガラス
5
今もっとも多く採用されている高性能ガラスです。
ガラス表面に特殊な金属膜があります。
特徴
- 夏の暑さをカット
- 冬の暖房熱を逃がしにくい
- UVカット
- 結露減少
新築住宅ではかなり主流です。
⑧ 真空ガラス
6
ガラスの間を真空にしています。
魔法瓶のような構造です。
メリット
- 非常に高い断熱性能
- 非常に高い防音性能
- 結露がほぼ発生しない
デメリット
価格が高い
ガラス性能比較
| ガラス | 安全 | 防犯 | 断熱 | 防音 | 価格 |
|---|---|---|---|---|---|
| フロート | △ | × | × | × | ★ |
| 型板 | △ | × | × | × | ★ |
| 網入り | ○ | △ | × | △ | ★★ |
| 強化 | ◎ | △ | × | △ | ★★ |
| 合わせ | ◎ | ◎ | △ | ○ | ★★★ |
| ペア | ○ | △ | ◎ | ○ | ★★★ |
| Low-Eペア | ○ | △ | ◎◎ | ○ | ★★★★ |
| 真空 | ○ | △ | ◎◎◎ | ◎◎◎ | ★★★★★ |
日本の主要ガラスメーカー
AGC(旧:旭硝子)
日本最大級のガラスメーカーです。
主な製品
- サンバランス(Low-E複層ガラス)
- ラミセーフ(合わせガラス)
- 真空ガラス「スペーシア」(※現在はグループブランドとして展開)
特徴:
- 国内シェアが高い
- ビルから住宅まで幅広く採用
日本板硝子(NSGグループ)
住宅・自動車・建築向けガラスの大手メーカーです。
主な製品
- ペアマルチ
- 防犯合わせガラス
- 防音ガラス
特徴:
- 国内外で高いシェア
- 高性能複層ガラスが充実
セントラル硝子
住宅向けガラスでよく採用されています。
主な製品
- Low-E複層ガラス
- 防犯ガラス
- 防音ガラス
特徴
- ハウスメーカーでの採用実績が豊富
- コストパフォーマンスに優れる
窓メーカーとの関係
ガラスはガラスメーカーが製造し、窓メーカーがサッシと組み合わせて製品化します。代表的な窓メーカーには、YKK AP、LIXIL、三協立山(三協アルミ)、不二サッシなどがあります。
一般家庭でおすすめの選び方
- コスト重視:フロートガラス
- プライバシー重視:型板ガラス
- 防火地域:網入りガラス
- ケガ防止:強化ガラス
- 防犯・台風対策:合わせガラス
- 省エネ・結露対策:Low-E複層ガラス
- 最高クラスの断熱・防音:真空ガラス
現在の新築住宅では、Low-E複層ガラスが標準仕様となるケースが多く、防犯性を高めたい窓には合わせガラスを組み合わせる構成がよく採用されています。リフォームでも、この組み合わせは性能とコストのバランスが良く、多くの家庭で選ばれています。